山田朝彦招聘研究員が編集に参加したISO/IEC 19989 (Part 1,2,3)が出版されました

これは、一般社団法人日本自動認識システム協会、国立研究開発法人産業技術総合研究所、株式会社OKIソフトウェアが共同で、2014年度から2016年度まで経済産業省から受託した、戦略的国際標準化加速事業(国際標準共同研究開発・普及基盤事業:クラウドセキュリティに資するバイオメトリクス認証のセキュリティ評価基盤整備に必要な国際標準化・普及基盤構築)の成果と、EUの BEAT (Biometric Evaluation and Testing)の成果を結集したものです。上記経済産業省事業に参加した山田招聘研究員とBEATプロジェクトに参加したEUのメンバーが共同で編集を担当しました。

ISO/IEC 19989 Criteria and methodology for security evaluation of biometric systems

従来、バイオメトリック製品のISO/IEC 15408に基づいたセキュリティ評価認証(コモンクライテリア(CC)評価認証)を実施しようとした場合に、バイオメトリック性能や偽造生体検知に関する評価をどう行うかが明確でないという問題がありました。今回出版されたこれら3パートの規格によって、従来不足していた部分を補い、モバイル機器も含め、バイオメトリック製品のISO/IEC 15408に基づいたセキュリティ評価認証(CC評価認証)を広く実施・活用することが可能になりました。

本編集活動に対し、2020年11月、情報処理学会 情報規格調査会より国際規格開発賞を受賞しました。