主な研究Research
高機能暗号技術
Cryptography with Advanced Functionality
従来の暗号技術では、メッセージを送信する相手は特定の一人でした。関数型暗号では、一対多の通信が可能です。つまり、関数型暗号においては、メッセージの送信者は、特定の条件を満たすユーザだけが暗号文を復号し情報を復元できるように、暗号化を行うことが可能です。指定できる条件は、例えば、（部長以上∨経理部）∧本社所属のような論理式で表現されます。また、有料放送などの場面では、受信の資格を持つ大人数のユーザに向けて情報を暗号化し、一斉配信する必要があります。放送型暗号と呼ばれる技術を用いると、受信者の人数の多寡に関わらず、コンパクトな暗号文を作成するだけでコンテンツの安全な配信が可能となります。当研究チームでは、より柔軟な運用が可能で、安全で効率的な関数型暗号や、より高い安全性と効率性を備えた放送型暗号の設計に向けて日々研究を行っています。
詳しく見る高安全暗号技術の設計と評価
Design and Evaluation of More Secure Cryptography
実用的な暗号技術には、現代最高の情報処理技術を結集してもなお解読できないほどの高い安全性が求められます。また、近年は、今後実用化が期待されている耐量子計算機に対しても安全性が担保できることが求められています。私たちは、現在と未来で安全性に活用できる暗号技術の開発を行い、また、世の中で使われているものや現在研究中のものなど幅広い暗号技術の安全性を分析する研究を行なっています。
詳しく見るプライバシー情報の保護解析技術
Privacy-Preserving Information Analysis
クラウドコンピューティング、ビッグデータ解析、情報家電といった技術の進歩により、個人のプライバシーに関わる情報を正しく保護したまま素早く分析できる技術が求められています。私たちは、データベースの中身や検索内容を隠しながら検索を行う技術など、高機能暗号を用いた情報保護解析技術の実現に取り組んでいます。
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