山田朝彦招聘研究員が編集に参加したISO/IEC 30147が出版されました。

これは、2017年4月に情報処理学会情報規格調査会内に設置された「IoTセキュリティガイドライン国際標準化専門委員会」での活動成果です。山田招聘研究員が上記委員会に参加し、編集を担当しました。

ISO/IEC 30147:2021 Internet of Things (IoT) — Integration of IoT trustworthiness activities in ISO/IEC/IEEE 15288 system engineering processes

IoT(Internet of Things)の進展に伴って様々な機器・デバイスがインターネットに接続され、新たな製品やサービスが提供されてきていますが、一方で、セーフティ・セキュリティのリスク増加が懸念されています。これに対して日本では、情報処理推進機構の「つながる世界の開発指針」シリーズをはじめとして、IoT推進コンソーシアム「IoTセキュリティガイドライン」などが策定されました。
ISO/IEC 30147は、日本の上記諸成果を基にしつつ、対象をセーフティ・セキュリティからトラストワージネス*に広げ、IoT製品やサービスのシステムライフサイクル全体でのトラストワージネス実現のためのガイダンス文書であり、一般的なシステムライフサイクルプロセスの国際規格ISO/IEC/IEEE 15288:2015を適用・補完した内容になっています。

本編集活動に対し、2021年10月、情報処理学会 情報規格調査会より国際規格開発賞を受賞しました。

* トラストワージネスとは、セキュリティ、プライバシー、リライアビリティ、レジリエンス、セーフティなどによって、システムがその関係者の期待に応える能力のことです